点眼と使用期限

日常のこと

医療用点眼の使用期限についての忘備録。

医療用の点眼は大体が開封後1か月を目安に使い切るか残った分は廃棄するよう指導をしている。

しかし、緑内障の点眼については点眼回数が少ない上に一般的な点眼より高価であるため、1か月で廃棄という指導は積極的には行っていない。

そもそも1か月という期限の根拠が何であるのか疑問だったので調べてみることとした。

処方は下記の通り

【般】チモロール点眼0.5%(持続性) 1日1回右目 4本

GE希望だったため、チモロールXE0.5%「ニット―」で調剤。当該点眼は2.5mlのため約50滴分として50滴×4本=200滴分。1日1回のため約200日分相当と考えた。1か月で約2カ月弱持ってしまう。

しかし、うちにあるチモロールXEの使用期限は2025年2月末までであった。9/4から200日後を計算すると2025年2月は超えてしまう。念のため患者に聴取したところ、ずっと1本2カ月ほどで使っていたし、1か月で捨てたくないとのことだった。仕方がないので了承の上、使用期限の長い先発(チモプトールXE)に変更した。こちらであれば200日後も使える期限だった。

その後在庫担当者の事務員に「目薬は大体1か月かと思ったので4本なら4か月分だから持つんじゃないですか?」と質問されたが…。

まあ、大体の点眼は1ヵ月で廃棄してもらいますけど。緑内障の点眼は先にも上げた理由で敢えて1カ月過ぎたものは廃棄するよう指導してない薬剤師も多く、このPtもそう指導されていなかった。今までずーっと1本2カ月近く使っていたのに、急に実は1か月で捨てて欲しいなんて指導は出来ませんって(-_-メ)

指導するなら最初から徹底して指導し、次の投薬時にも確認しないと駄目だと思うんだけど、ここの薬局は点眼の場合の本数と受診間隔を全く計算しないので

全てコンプライアンス問題なし

という恐ろしい薬歴になっていることが多い。

しかも更に恐ろしいことにお店にあるチモロールXEの在庫は10箱ほどあるが全て2025年2月期限だった。片目の場合150日前後(3本)が限度かなぁ。もちろん、1か月でちゃんと廃棄してれば話は別ですけどね…。

 

話は逸れましたが、開封後の期限について。

まずはチモロールXE点眼「ニット―」から添付文書を見てみると、開封後使用期限に関する言及はない。お次はチモプトールXEについて。こちらも開封後の使用期限については記載なし。

こういった場合どうすれば良いのかと思っていたところ、日経DIに参考になる記事があった。

開封後の使用期限については日本薬局方に定められた「保存効力試験」に準じて、1か月を過ぎたものについては使用しないよう指導するのが望ましいようだ。

この試験法は日本薬局方に記載されたもので、GMP(医薬品製造管理・品質管理基準)に適合するために必要な試験である。

保存効力試験法:製造工程や使用・保存中に混有する恐れのある最近・真菌5種類を一定濃度培養し、対象薬剤で希釈する。20~25℃で保存し、14日ごと28日後の1mlあたりの生菌数をカウントし保存効力を判定する。28日後に生菌数が適正な値に抑えられていることをもって適合とする。

ということで、添付文書に記載が無くとも1か月を過ぎたものは使用しないよう指導をした方がいいみたい。ただ緑内障点眼は高いので勿体ないけどね。次新規で渡すときはそのように指導しよう。

以前から興味のあったWordPressに挑戦してみました。
仕事や資産運用について有益な情報や自分が学んだことを忘備録として記録していきます。少しでもお役に立てれば幸いです。

こがねむしをフォローする
日常のこと
こがねむしをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました