点眼薬とコンタクト

仕事のこと

コンタクトをつけたまま点眼して良いの?

門前病院に眼科があり、たまに聞かれる質問として

『コンタクトをしたまま点眼して良いか?』

というものがある。

もちろん、

①防腐剤の主体は塩化ベンザルコニウムである
②防腐剤フリーの点眼はコンタクトをつけたまま点眼OK
③ハードコンタクトレンズ:基本的にはつけたまま点眼OK
④ソフトコンタクトレンズ:ワンデータイプならつけたまま点眼OK
⑤ソフトコンタクトのワンデー以外は防腐剤がレンズに吸着され、角膜と長時間
接触することで障害を起こすことがあるため、外してから点眼する(10~15分程度あける)
⑥ゲル化する点眼はハード、ソフトともレンズを外して使用し、コンタクトの使用を控える
⑦アレジオン点眼(LX点眼も)は塩化ベンザルコニウムを含まないためしたまま点眼OK

という最低限の知識はあるけど、何しろ現場が添付文書しか見れない&添付文書で全てを判断する薬局なので今一度情報の整理が必要だ。

それと、⑤については、5分程度開ければOKと説明している薬剤師も居ますが、私は10分~15分と指導するようにしています。

理由は私自身が新卒の頃10分~15分と習ったのと、点眼によっては15分程度開けるという記載が添付文書にある点眼もあるからです。

点眼の種類によって時間を覚えるのも大変だし、それならMAXの時間を言っておけば間違いないでしょう。

防腐剤フリーの点眼もある

さて、ここで防腐剤フリーの点眼として『PF点眼シリーズ』というものがあります。

PF点眼薬とは、フィルターを用いた特殊な容器を用いることで細菌の侵入を防ぎ、防腐剤を使わなくても汚染されないようになっている点眼薬のことです。

防腐剤を含まないということは、コンタクトレンズをしていても点眼が可能となっています。
(ただしメーカーは外しての点眼を推奨しているようですが)

参考HP:​PF点眼薬について

ただ、上の説明にあるようにPF点眼薬は開封作業があって煩雑なのと、普段の点眼の際も容器が固めのため高齢者が扱うのは難しい場合もありそうだ。

ヒアレイン点眼とティアバランス

<追記>
職場でヒアレイン点眼とそのGEであるティアバランス(現在は名称変更してヒアルロン酸Na点眼「センジュ」)の話になりました。

パートの70代ベテラン薬剤師がヒアレインよりティアバランスの方が目に優しいと言っていました。

私も以前添加されている防腐剤の違いから、ティアバランスの方が目に優しいと聞いてはいましたが、改めて調べてみるとヒアレインも2018年に防腐剤を変えたようです。

両者の防腐剤を見ると、ヒアレインは塩化ベンザルコニウム、ヒアルロン酸Naはクロルヘキシジングルコン酸となっています。

ベンザルコニウム、ベンゼントニウムは角膜障害性が大きく、クロルヘキシジンやパラベン類は角膜障害が小さいとされています。

ですから、以前はヒアレインよりティアバランスの方が添加されている防腐剤の観点から後者の方が目に優しいと言われていました。

ですが、ヒアレインも現在は防腐剤を塩化ベンザルコニウムからクロルヘキシジングルコン酸に変更し、ソフトコンタクトレンズに関する注意も削除されたようです(^_^;)

つまり、現在はヒアレインとティアバランスでは防腐剤による角膜障害という観点からはほぼ差がないということなんでしょうね。

やはり知識は定期的にアップデートしないと( ..)φメモメモ

<追記:2021/4/14>

うちの薬局はアレジオン点眼LXが良く処方されます。

結構小さな子供(2~3歳)にも処方されるが、添付文書には

12歳未満の小児を対象とした臨床試験は実施していない

​​
とあるので、若干疑問に感じもしていた。

しかし、アレジオン点眼は乳児、幼児に対しては安全性は確立していないものの、使用経験はあるようだし、アレジオンDSは3歳から使用できるし。

ということで、問題がないのでしょう(^^)

アレジオンといえば、DSで自主回収対象になってますよね。

先発医薬品の製造メーカーの日本ベーリンガーインゲルハイム社が調査したところ、アレジオンDS(GE含む)の中に許容範囲限度値を超える発がん性が不明な既知の変異原性物質に分類される可能性がある分解物が確認されたらしいです。

しかし、錠剤や目薬は自主回収の対象外とのことでした。

なんか、最近自主回収多いですよね。​

以前から興味のあったWordPressに挑戦してみました。
仕事や資産運用について有益な情報や自分が学んだことを忘備録として記録していきます。少しでもお役に立てれば幸いです。

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