うちの薬局は何らかのトラブルが生じるとトラブル報告書なるものをグループウェアにあげる決まりになっています。
この『トラブル報告書』は全社員が社内の限られたPCを利用して閲覧可能になっており、私も全社でどういうトラブルが起こっているのかを把握するために定期的に閲覧をしています。
内容を見ていると、多くを占めるのが患者さんの無理難題な要求がらみったりしますが、中には明らかに薬局の対応に落ち度があると言えるものもあります。
今回は本部に寄せられたクレームについて思うところがあり、書いていこうと思います。
本部にきた匿名クレーム
いつものようにグループウェアをチェックしていたところ、最近私が知っているお店のクレームが報告されていました。
それは、受付事務の態度に対する本部クレームでした。
完結に言うと、
受付事務の態度が悪く近所でも噂になってる!
会社でどういう教育をしているのか!?
という内容でした。
実際の報告書には具体的にどういう対応をされたのか細かく書いてありました。
うちの会社は受付は薬剤師ではなく、多くの薬局がそうであるように事務員が受付対応を行っています。
そしてそのお店の事務員は私も知っている人でした。
私はその人とヘルプでしか一緒に働いたことがありませんが、短時間一緒に働いただけでも感じが悪いという印象はかなり伝わってきました。それは接客応対だけでなく薬局スタッフに対してもそうでした。
短時間しか一緒に居ないけど分かるくらいなので、いずれクレームが来るのではなかろうかと思っていましたが、やっぱりね、と言った感じです(^_^;)
報告書によると、今までも同様のクレームが寄せられているとのことでそれも驚きでした。
薬局はサービス業!接客応対は基本中の基本!
事務もそうですが、薬剤師もお薬を取り扱う専門職であると同時に接客・サービス業でもあります。
服薬指導がメインの仕事になる訳ですから患者さんとコミュニケーションが取れてなんぼです。
つまり、患者さんへの接客応対は事務も薬剤師もかなり重要なんですね。
特に薬局事務員が行う受付対応は患者さんの薬局に対する第一印象を大きく左右します。ここで患者さんの印象が悪いと当然その後に続く服薬指導にも影響します。
服薬指導でどんなに懇切丁寧に接しても、一度薬局に対して不信感を抱いてしまった場合、そのイメージを変えるのには時間がかかります。また初回であればその患者さんは二度と来なくなります。
面処方ならまだしも、門前の処方で地元の人間が利用する場合、あっという間に近所の噂になります。薬局なんて近所に沢山ありますから、悪いうわさが立てばライバル店に患者さんが流れていってしまいます。
医療機関は心身に痛みを負った人が来ることろ
病院や薬局などの医療機関は基本的に病気の人がやってくるところです。
今でこそ、薬局は健康ステーションとして処方せんが無くても未病のために利用する人も増えつつありますが、まだ主流は処方せんを持った人がやってくる場所なんです。
つまり、薬局は何らかのご病気を抱えている人がやってくるところとなります。
あくまで私個人の理念ですが特に患者さんと接する医療従事者はそうした人たちのに労りの気持ちを持って接する必要があるのではないかと思います。
患者さんはみんなが善人な訳ではなく、中には不愛想な人、あからさまに不機嫌な人も居らっしゃいます。文句を言われることもあります。
ですが、それでも病という痛みを負った存在としてまずは気持ちを受け止めるくらいの気持ちで接する必要があります。
不機嫌に対してこちらも不機嫌で接して良いわけはありません。
そういう接客応対ができない人は医療従事者には向きませんし、今すぐ退職していただきたいと個人的には思います。
受け付けは薬局の顔
最後に、受け付けは薬局の第一印象を左右するいわば薬局の顔と言えます。
受付の応対一つで患者さんがこの薬局を長く利用したいと思うか、もう利用したくないと思うかが決まってしまいます。
もちろん、患者さんと接する時間は薬剤師の方が長いため薬剤師の対応も重要です。
しかし、受付対応で印象が悪いとその後の服薬指導も患者さんと上手くコミュニケーションが取れないケースも多いです。そうなると今後の薬物治療にも影響してきます。
受付に携わる方は自分が薬局の顔であること、また自分は単に事務だから、という気持ちで仕事をするのではなく薬物治療の一環に携わる医療従事者である自覚をもって仕事に取り組んで頂けたらと思います。
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