ある日、特養の嘱託医から質問を受けました。
それはフェルムカプセルとフォリアミンは同時に処方できるか?というもの。
高齢者が多い薬局ではそこまで珍しくない処方であり、薬局では査定されたことが無いので問題ないと思いましたが、医科の血液化学検査では査定されることがあるとのことでした。
ここで、今一度貧血の種類についておさらいしてみましょう。
貧血は平均赤血球容積(MCV)により以下の3つのタイプに分類される。
①小球性貧血:MCV<80
②生球性貧血:80≦MCV≦100
③大球性貧血:MCV>100
フェルムカプセルは鉄欠乏性貧血に適応があり、鉄欠乏性貧血は小球性貧血の代表です。
そしてフォリアミンは葉酸欠乏による貧血(悪性貧血、再生不良性貧血)に適応があり、葉酸欠乏性貧血は大球性貧血です。
ですから理屈で考えると小球性貧血と大球性貧血に対する処方を同時に行うのは確かにおかしなことと言えます。ですが、臨床上は合併することもあるでしょうし薬局では査定されたことが無いので医科で査定されるかどうかは薬局では分からないんですよね…。
むしろ、今まで処方されてきて査定されてたんですか?とこちらが質問したいくらいでした。
最初にも書いた通り、フェリチン定量と葉酸の検査は同時に算定することがでず実際に葉酸の検査が査定されるそうです。
理由はやはり小球性と大球性貧血を同時に検査することがおかしいとのことらしい。もちろん検査の必要性があれば認められるのかも知れませんが。この件についてはしろぼんねっとの方でも質問に上がっていましたので参考として。
参考Hp:葉酸の査定について しろぼんねっと
実際に検査だけでなく、処方薬についても査定されているのか医療機関に質問してみることにします。
(という訳で続きます)
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