リフィル処方せん

仕事のこと

今日はリフィル処方せんの2回目/全2回を応需しようとして、ちょっとしたトラブルがあった。

前回私が鑑査投薬していたのだが、申し送りの確認が不十分でリフィルが完了してない処方せん原本をうっかり患者さんに返却してしまったのだ。

え?問題ないじゃないかって。本来ならその通り。

普通の薬剤師なら、未完の場合は処方せん原本を患者さんに返却するのは至極当然のこと。

しかし、申し送り事項をよく見ると、

『リフィル処方せんの原本は毎回薬局でお預かりすること』

とあった。しかも何故そうしないといけないのかという理由は未記載だった。

 

先輩薬剤師に聞くと、当該患者は高齢で認知に不安があるから処方せんの紛失を懸念して原本を毎回預かることになっていたそうです。しかもこのマイナールールは現在産休中の方がかかりつけ薬剤師だった頃に決めたものらしく。

 

いやいや、患者さんは薬局を選ぶ自由があるし、かかりつけとはいえ在宅患者でもオンライン服薬指導でも無い外来患者なんだから処方せん原本は返却するのが筋なんじゃないのかと思う。

 

とはいえ申し送りに反して原本を返却してしまったため、患者さんは処方せんは返してもらってないと主張し処方せん原本を持たずに来局してしまった。

 

結局その後自宅に処方せん原本はあったのだけど、今度は有効期限が切れていて…。
来局した段階で期限切れであるチェックも漏れてしまった。

分割調剤なら来局予定日が過ぎてもその分日数を減らしてお渡しできるが、リフィルはお渡しの期限を過ぎた段階で応需不可となり、再受診が必要になる。

だが、今までリフィル処方せんを何件か取り扱ってきたけど期限切れは初めての経験。というものリフィルを利用している患者さんが比較的若くて理解力のある人が多かったからだ。処方せん原本だけでなく手帳にも来局期限を記載しているが、それで今まで期限切れになったケースはなかった。

 

そもそもリフィル処方せんは症状が安定している患者について、一定期間内に処方せんの反復利用が可能であると医師が判断した場合に利用できるとされている。

つまり、反復利用が難しいと判断される患者さんには向かないシステムであると言える。

そもそもこの高齢患者さんは期限外の場合は調剤応需が出来ないことすら知らなかった。しばらくリフィル処方を利用していたのにも関わらず、だ。

これは今まで対応していたうちの薬局の対応や説明不足も問題があったと思う。

今回の対応としてはリフィルの発行元医療機関に問い合わせて再受診が必要、という判断になった。
しかし、医療機関が遠くて通えないため(同じ市内だが歩いていけないという意味)、近場の別の内科に臨時で処方してもらうことで対応することとなった。

本当にリフィルを利用する患者さんは2回目、3回目の調剤応需期間にはご注意ください。期限は延長できません。再受診が必要になります。

また、医師の方。理解力の低下している処方せんの反復活用が困難な患者さんには安易にリフィル処方をしないようお願いしたいです。

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