GEの変更調剤のルールについて困ったことがあった。
昨今流通不良で入手が無いトラネキサム酸錠に関する処方である。
この処方について、うちはトラネキサム酸500mgのGEの在庫が無いため、250mg「YD」6T3×で変更調剤をしていたが、どうやらトラネキサム酸250mgは薬価が高いらしかった。
トランサミン錠500mgは14.4円/1T
これに対しトラネキサム酸250mg「YD」価格は10.10円/1T これはトランサミン錠250mgと同じ値段である。
これを薬剤料に直して比較すると1日あたり
トラネキサム酸錠250mg「YD」:10.10円/1T×6T/日=60.6→6点/日
ということで、規格を変える場合、GE変更後の薬剤料の方が高くついてしまう。
(計算は便宜上1日当たりで行ったが、別に1回量でも問題ない)
代替調剤には変更前の薬剤料を超えない場合に限り、「含量規格が異なる後発医薬品」への変更調剤が可能というルールがある。
以前から規格変更を伴う変更調剤で規格ダウンした方が高そうだと思われる薬もあったが、そこまでチェックしてないし査定されることも無かろうということでそのまま変更してきていた。実際数多のトラネキサム酸の変更調剤をしてきたし、アドナなどの他の薬もそうしてきたが査定されたことはなかったと記憶している。
それに多くの患者が3割~1割負担と考えると2点の差も大したことが無いし、最終的には丸められて金額が変わらない例もある。
ただ、今回薬局スタッフが気づいて指摘してきたし、本来は変更できないので疑義しないわけにもいかないだろう。
しかしここで新たな疑問が出てきた。
先発医薬品と比べてGEの方が薬剤料が上がるなら先発医薬品の在庫があれば先発医薬品で調剤するべきなんじゃないだろうか。
それともGE推進のために高くついても250mg6T/日に変更して調剤するのが正解なの?
これについては私が思うに患者が安い方を希望するのであれば先発のトランサミン500mgがあればそちらで調剤した方がいいし、あくまでもGE希望なら薬剤料は上がるが疑義したうえで250mg6T/日に変更するのが筋なんだと思う。
ただ、現実的に先発医薬品はGEを希望しない患者のために取っておきたいし、いちいちPtに説明している時間も無いだろう。ということで、GE希望であれば疑義して変更、が現実的なのだろう。
念のため管理薬剤師に確認するが、どうせ玉虫色の返答なんだろうな。
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