端数のある場合の粉砕調剤について自分なりのまとめ。
うちは小児在宅があるので錠剤が端数で処方されることがある。またメンタルの処方なども来るため、微調整のために端数の処方が来ることもある。端数の処方はそのままでは調剤不可のため当然粉砕する必要がある。
例えば下記の処方の場合。
この処方ではノベルジン50mgは 0.2T/日 × 66日 = 13.2T必要となる。
ここで悩ましいのが整数になる日数で調剤して不要な分を廃棄するか、1T=1gの倍散を作って0.8錠を廃棄するかである。もちろん、廃棄数が少ない方を優先する。その次に調剤のしやすさが来ると思われる。
この場合整数である14T/0.2T/日で70日分作成して、4日捨てても廃棄する量は0.8Tで倍散と同じなので倍散を作るより70日分で作成した方が楽だろう。
(ちなみに私はすっかり端数に気を取られ1T=1gの倍散を作成し時間がかかってしまった。反省。)
ただ、どうしても1T=1gの倍散を作って調剤する意味が分からない薬剤師がいる。その人曰く整数倍にして残りを捨てればいいと言う。もちろん今回はおっしゃる通り。しかし、整数倍にするために廃棄数が多くなるケースもあると思われる。たとえば以下のような場合はどうだろう。
上記処方の場合、必要なリフレックスは0.8T/日×21日=16.8Tである。
これを直近の整数である17Tとした場合、0.8T/日で処方日数が整数にならない。
この場合整数倍になる最短の処方日数は25日となる。
25日だと必要なリフレックスは0.8T/日×25日=20T。このうち3.2Tを廃棄する必要がある。
こういった場合は恐らく1T=1gの倍散を作って端数分だけ取った方が廃棄が少なくて済むだろう。
後は薬価にもよるか。安い薬の場合は上記のような場合でも廃棄の方が労力がかからなければそれでいいのかもしれない。
次回以降は端数を超える錠剤が処方日数の整数倍になれば廃棄で対応し、ならなければ薬価を考慮して1T=1gの倍散を作って廃棄することとしよう。
追記
こがねむしは以前の会社で端数の粉砕調剤は当たり前に1T=1gの倍散を作って調整していたので、処方日数を多く作って錠剤が整数倍になるまで調整するという発想が無かった。次からは色々考えてから調剤しよう!